MR2

復活!SW20 MR2 結構な大手術でした^^;

業者様より入庫しました、SW20 MR2のステアリングレストア作業です。
日本では初の市販車ミッドシップとして有名ですね。
今回のSW20は2代目ですが、モデルイヤーは1989年。
そう、平成元年!
昭和から平成へと元号が変わり、時代はバブル真っ只中のスゴイ時代でした。
ですが、現在すでに令和!そう、初期型の場合は30年の年月が経ってしまっています。
そりゃ、こんな事になっちゃいますよね…。
遠目に見てもヤバそうな雰囲気が分かります。


スポーク部はすっかり旧車の状態です。


上も日光にやられて、退色・キズ・ひび割れのフルセット!


ステッチ部分はパックリ口が開いてしまっています。
これが大手術の原因です。


一見大丈夫そうでしたが、よく見ると各スポークはステッチが切れちゃってます。
ほぼ全滅でした。


今回、一番の問題箇所はステッチが大きく開いている部分でした。
この箇所、ステッチが切れているだけでなく、ベースのウレタン部分も大きく変形してしまっていました。
口が開いてしまうと、ウレタンが剥き出しになり、締められていたはずのウレタンが自由になってしまい膨張を始めます。
ただ、状況(温度・湿度)・素材の性質によるので、全てに当てはまることではありません。

しかし、今回はこれが酷かった…。

通常、国産純正ステアリングのグリップ円周を採寸すると、一本のステアリングの中では+-0.5mm程度の誤差で収まります。

だがしかし!これは左右の誤差が最大5mm!

もう、正直泣きたかったです。
本来ならベースとしては不適切なので、別のパーツを探すのですが、30年弱経った程度の良いパーツを探すのは困難です。
画像ではお見せできませんが、誤差の範囲に収まる様に切開&切除の外科的処置で乗り切りました。
フレームは弄らないので、今後の使用に差し支えることはありませんが、ここまでの作業となると補修費が大きくなってしまいます。

とは言え、現品しかないレストアなので、諦める訳にもいきません。
バッチリ修正して、完璧に仕上げました!(^o^)

分割位置は純正と同位置で、当然ステッチも純正に合わせます。


使用する糸の太さ、ステッチの幅・ピッチに至るまで、細かく採寸して再現します。
※一部、耐久性を考慮して改善している部分もあります。


革も新品になり、スベスベお肌に生まれ変わりました。


分割部分は革を折り返して仕上げる方法ですが、段差なんて分からない精度で仕上げます。
この部分、ミシンで縫製後に折り返してあるので、2枚重なっているんです。
下手な業者は、ここがボッコリ盛り上がって、竹の節みたいになっちゃっています。


=加工費=
レストア作業は個々の状態や形状によってお見積り等も幅があるので、お問い合わせの際は現品画像・ご希望の内容をできるだけ詳しくお知らせ下さい。

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