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本革とスプリットレザー(床革)の比較実験をしてみました

サンプルを製作する意味で、デモカーのエスクァイアのステアリングを巻き変えてみました。
そのステアリングの方は置いておいて、今日はその素材を確認・検証してみたので公開してみようと思います。
もちろん、公的な実験機関ではありませんが、ステアリング加工に携わって20年以上の職人が検証しました。
表皮を剥がしてまず確認したのは本革か否か!
残念ながら床革でした…。
最近ではスプリットレザーなんておしゃれな言い方をしていますが、簡単に言うと溶接用手袋の素材に樹脂コーティングを施した素材です。
↓これですね↓
床革については、↓のブログで詳しく解説しています。

もちろん、メーカーの性能テストをクリアした素材ですので、通常使用する分には問題ない素材だと思います(思いたい)。
しかし、使用する上で気になるのは本革と比較してどうか?ではないでしょうか。
材料の加工精度も年々良くなっているので、質感は本革に大分近くなってきましたが、シビアコンディションではどうかの実験をしてみます。
剥がした表皮を見てみると、やはり一番表層はコーティング層です。

何をしたかと言うと、【ライターの火で炙ってみました】。
無茶なことするな!思うかもしてませんが、もう少しお付き合い下さい。
予想通りで、表層は樹脂コーティングなので、プラスチックが燃えるように火が出ながら焼けます。
ただ、ここで重要なのは【自消性】があるということです。
一度は焼けますが、それ以上に延焼することはありません。

で、本革ならどうなのか?
似たような表面のハイクラスレザーを、同じ様にライターで炙ってみました。
結果は…
少しだけ表面の荒れが確認できましたが、表面が焼けたり塗膜が剥がれる事はありませんでした。
革の特性で熱がかかって収縮していますが、ここまで強固なのにはびっくりですよね。

 この比較実験は、実際の使用条件に則した内容ではないかもしれませんが、素材自体の特性の違いは分かって頂けるかと思います。
参考までに、車内に使用する材料について、合皮は(状況によって)難燃証明が必要になる場合がありますが、本革は必要ありません。上の結果のように【燃えない】からです。

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